【研修レポート】歯並びと健康寿命の深い関係
2025年05月31日
【研修レポート】歯並びと健康寿命の深い関係
〜8020達成者の研究から学ぶ、歯を守るために今できること〜
こんにちは。東京都港区虎ノ門の片平歯科医院です。
私たちは「親子で安心して通える歯科医院」を目指し、日々の診療と並行して、スタッフ全員の知識・技術の向上にも努めています。
5月30日(金)、当院では月に一度の院内研修を実施いたしました。
この日は休診とさせていただき、ご不便をおかけした皆さまには心よりお詫び申し上げます。
午前中は実技実習を通じて、日々の診療技術の再確認と向上に取り組みました。
研修の合間には、スタッフみんなでちょっと一息。
お昼休憩には、神谷町プライムプレイスにある「タリーズコーヒー」のポットサービス(コーヒーデリバリー)を利用しました。
ホットコーヒー、アイスコーヒー、ホットティー、アイスティーなど種類も豊富で、
人数や用途に合わせてデリバリー対応してくれるこのサービスは、院内研修や会議のブレイクタイムにぴったり。
神谷町・虎ノ門エリアで働く方々にもおすすめの、手軽で便利な地域密着型のサービスです。
院内研修の合間に、スタッフ全員でTULLY’Sのコーヒーを囲みながらリフレッシュ。
地域のサポートを受けながら、私たちも日々学びと成長を続けています。
午後は以下の内容について学びを深めました。
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小児口腔機能低下症の早期発見と対応
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歯並びと健康寿命の関係
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8020運動の達成者に見られる歯の特徴
🔍 8020運動とは?
8020(ハチマルニイマル)運動とは、「80歳で20本以上の自分の歯を残そう」という厚生労働省と日本歯科医師会が推進する健康政策です。
実際に2022年(令和4年)の調査では、8020達成者の割合は 51.6%。年々増加傾向にあるものの、そのためには日頃のケアと早期の予防が不可欠です。
📊 【研究紹介】東京歯科大学による8020達成者の実態調査
私たちが注目したのは、東京歯科大学の研究
「8020達成者の歯にみられたcervical lesionについて」です。
🔸 研究対象と方法
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対象者:8020達成者 34名(平均年齢84歳、平均残存歯数27本)
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調査内容:歯肉の退縮や歯頚部病変(cervical lesion)の有無と程度
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分類方法:cervical lesion(歯の根元の摩耗)を0~3度に分けて評価
🔸 主な結果
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咬み合わせ(咬合状態):反対咬合・開咬はなく、良好な咬合を維持
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歯頚部病変の傾向:
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小臼歯に多く発生
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上顎の方が下顎より多い
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男性の方が女性よりも有意に多く見られた(p<0.05)
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この結果からわかるのは、「長期間自分の歯を残している人でも、特定部位にリスクが集中する」という事実。定期的なチェックと専門的な予防処置の必要性が裏付けられています。
🦷 歯並びと残存歯数の関連性
歯の本数を保つには歯並びも重要なファクターです。
✅ 歯並びが良好な人は80歳で15本以上の歯が残る
❌ 叢生(デコボコの歯並び)を放置した人は、5本未満のケースも
このようなデータもあり、8020達成者の多くが整った咬合状態(歯並びと噛み合わせ)を保っていることからも、歯列不正が歯の寿命に影響を与える可能性は非常に高いと考えられます。
👨👩👧 小児期から始める予防がカギ
叢生(ガタガタの歯並び)や不正咬合は、見た目の問題だけでなく、
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歯磨きがしづらくなり虫歯リスク増加
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咬む力のバランスが崩れて歯に負担
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将来的に歯の喪失につながる
といった問題も引き起こします。
当院では、小児歯科と矯正の連携により、成長に合わせた予防的アプローチを大切にしています。
📌 港区でナンバーワンの予防歯科を目指して
私たちは、ご家族全員が安心して通える地域密着の歯科医院を目指しています。
歯を守るための取り組みとして
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歯列や咬合の定期チェック
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予防を重視した小児歯科・矯正相談
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スタッフ全員が学び続ける院内研修の継続
を行っています。
💬 まとめ:歯を守ることは、健康を守ること
「8020を達成した人の多くは、良い歯並びと咬み合わせを保っていた」
これは私たちが今回の研修で最も印象的だったポイントです。
歯は、一度失うと元に戻せません。
しかし、正しい知識と早めのケアで、将来の健康と生活の質を守ることができます。
ぜひ、今日を「歯の未来を考える日」にしてみてください。
歯並び・8020・高齢期の歯の健康に関するご相談は、いつでもお気軽にどうぞ。
港区虎ノ門 神谷町駅徒歩2分 片平歯科医院
〜親子で安心して通える歯科医院〜